顔が極小なヤマトシジミの難しさ

私のフィールドでは、ヤマトシジミは季節を問わず普通種なので、撮影チャンスはいくらでもある。しかし顔のアップを撮ろうとすると、これほど難しいチョウはない。吸蜜しているときですら落ち着きのない性質なので、簡単に顔の前にカメラを持っていけないし、体形が小さく顔は極小なので、撮ったとしてもピンボケがしょっちゅうだ。とはいえ解決手段は見つかるものだ。じつは産卵時期のメスの動きはゆっくりになるので、成功率は上がる。この写真はシャッタースピードを上げたために絞りが浅くなり、被写界震度も浅くなってしまった。ここまで姿がボケると生命感も薄れるが、使用カメラの感度特性が低く、これがベストの選択だった。
